何考えてっか分からない主人公『ツォツィ』
こんにちは。みなさんは自分のことどれくらいわかってますか。
わたしはなんも分かりません。
ってことで『ツォツィ』
人種隔離政策が終わってしばらくしてのアフリカが舞台。貧困にあえぐ元ストリートチルドレンの主人公が盗みや強盗で暮らしていくさまを描く。
とかく映画で主人公が何考えてるかわからないっていうのは、欠点に数えられがち。
エンタメ作品では、動機づけや道筋ははっきりしてたほうがいい。けれど、本作は他者からは図り難い内面をそのまま写したようなお話。彼の内面を容易にはわからせないような映画でした。
でも、本作は混乱せず見やすい内容でした。というのも、彼自身も自分がなぜその行動をしているかわかっていないから。見ている側も彼の惑いを追体験するような感覚。親の愛情とうものがわからず、なぜか赤ん坊に執着してしまう。その何かがほしいけど欠けているかんじが胸をうつ。エンディングもこれから彼の人生がどうなっていくのか気になって仕方がない。そんな想像を掻き立てる傑作映画でした。
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