『あなたの顔の前に』面白くなさの面白さ。

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皆さんは会話は得意だろうか。

日常の時間をやり過ごしたり、相手との距離を縮めたり、最終兵器を破壊するまでの時間稼ぎをすべく悪の親玉を挑発して時間稼ぎをしたり

会話と一口に言っても、種類は様々です。

で、


この映画はどうにも面白どころがわかりにくかった。なんだかのっぺりとした会話が続く。すとーりーだけとってみると、秘密を抱えた主人公が故郷に帰る、という定番化したものだ。その秘密がどんなものなのかというミステリーとどのように明かされるかというサスペンス。面白さはある程度保証されている。

でもコレそんな映画じゃない。

とにぼんやりした会話が多い。故郷に帰ったばかりで姉妹とも会話がスムースにいかない場面が長回しでしつこく描かれる。

正直に行って、ここの時点では退屈していた。

でも途中でコレの楽しみ方がわかってきた。

これは会話のアイドリングを楽しむ映画なんだ。

フツーの劇映画ではまずお目にかからない会話を温める場面。普通の日常には存在しても、脚本段階で削られるか、最短にされる要素だ。

特に好きなのは、元女優である主人公が、町の人に気づかれる場面。

ここが絶妙にありそうな無駄な会話。

大ファンなんですという熱のあるものでもないし、みんなが知ってる女優というほどではない。どっかで見たことあるなー程度で話題に出してしまって、一般人さんも会話をすぐに切り上げるのは失礼かなと無駄に広げようとしたり、二人組なのだが、会話に入らず手持ち無沙汰にしている片割れの様子とか、可笑しみに満ちている。

しかも話題が意外とストーリーの説明にもなっていて、自然でテキトーな会話かと思いきや脚本として整理されている。

多分だけど、このなんだか面白いというのが、本作の描きたいことかなと感じた。

思い出したのは、パターソン。

あれも、面白いんだけど面白すぎない感じというか、もしかしたら自分の人生もコレくらいは面白いんじゃないかと思わせてくれる程度の、淡い味わいの面白さだった。

本作も、主人公の秘密はそれなりに非日常感あるけれど、描き方がいい意味で平坦で、ぼんやりと楽しめていしまう感じ。

いい意味でのっぺりしたというか。起伏の少なさが味わいと言えるんじゃなかろうか。

 

で、私は会話が苦手です。返事をシミュレートしているうちに次の話題に移っているタイプ。



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監督
    ホン・サンス 
製作
    ホン・サンス
脚本
    ホン・サンス
撮影
    ホン・サンス
編集
    ホン・サンス
音楽
    ホン・サンス
    イ・ヘヨン
    サンオクイ・ヘヨン
    チョ・ユニ
    ジョンオクチョ・ユニ
    クォン・ヘヒョ
    ソン・ジェウォンクォン・ヘヒョ
    キム・セビョク
    店の主人キム・セビョク
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    イ・ユンミ
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    カン・イソ
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    キム・シハ
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Directed by 
Hong Sang-soo
Writing Credits (in alphabetical order)  
Hong Sang-soo ... (screenwriter)
Cast  
Yunhee Cho Yunhee Cho ... Jeongok
Lee Hye-yeong Lee Hye-yeong ... Sangok
Hae-hyo Kwon Hae-hyo Kwon ... Jaewon
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