『天空の旅人』人生に意味を求めすぎてはいけない

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 こんにちは、みなさん。今日も有意義に生きてますか。

 私は無意味に生きてます。

そんなことを考えたりしたドラマ。

  『天空の旅人』

 


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静かに暮らす老夫婦。その家の裏庭の地下には不思議な空間があり、そこを通ると宇宙空間のような場所が見える。不思議に思いならも時折そこを眺める二人。ある日そこから謎の男が現れて

 

トワイライトゾーンの一片を長編化したようなドラマ。

謎の空間とは、現れた男の正体は

と謎が増えては、解決されていくかと思いきや増えっぱなしの話。シーズン1だもの仕方ないね。

往年のJJエイブラムス作品みたいな謎で引っ張っていく話だけれど、注目すべきは人間ドラマ。主役夫婦の、JKシモンズと、シシー・スペイセクの演技が素晴らしい。それによってこの謎解きにドラマ性が生まれていると思う。

ただいたずらにミステリー要素をかさ増しするんじゃなくて、登場人物たちがそれにどう向き合っていくかが真摯に描かれていて感動した。

シシー・スペイセク演じる妻が、ひときわ謎空間に思い入れを持っているのか、謎の男性に肩入れするのか。

宗教的経験と言うか、情報を結びつけて自分にある種の物語が与えられているかのように思えてるのかもしれない。過去の取り返しの付かないことが、一連の出来事結び付いているように思える。

そういった本来は無意味な事柄の羅列が、個人個人の頭の中で壮大な物語になっていくさまが悲しくも愛おしく感じられた。

とくに好きなのは、ぼんくらな隣人。

この隣人、もともとこじらせタイプで、内部告発で会社をクビになるとか、市民運動で周囲に煙たがられたりしている。

初登場時にはかなり厄介な敵役になるかとおもいきや……

まあいろいろあるわけである。

彼の気持ちが痛いほどわかった。この無意味な人生で、なにか物語めいた使命みたいなものが降って湧いたように思えたのだろう。

痛々しい話、私もそういう帰来がある。人生の空虚さを、今までの道程の無意味さを帳消しにするような物語が始まらないかと常々思っている。もちろんそんなものがないのもわかっている。

彼の妻も、あなたらしくじゃだめなの?と当然の問を投げかけるが、彼は聞く耳を持たない。

彼は、何者もない自分が耐えられないのだ。

まあ、私なんかは、その耐えられなさを無視するためにコンテンツに没頭しているフシがある。そして、その中で描かれている人生の有意義さと自身の空虚さのコントラストに絶望しながら、またそこから逃れる次の作品を探すのだ。

って鬱々とした話になってしまったが、作品のテーマもおそらくはそこなのだともう。

とくに老夫婦の息子。彼の生き方の見積もりはどこで違えたのだろうか。

それを考え、深淵を覗きすぎないために次のコンテンツを漁るとしよう。


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