『ミスター・メルセデス』S1#04 堕ちた神々

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面白いけど進みはじっくり

 

『ミスター・メルセデス』S1#04 堕ちた神々

Mr. Mercedes


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この回だけだとそれほど進展がない。車の所有者が自殺に追い込まれた件で、その妹が犯人探しに興味を示す。ビルと男女の仲になるとか、ビルのことを気にかけてた近所の女性と三角関係的な雰囲気とか、周辺要素のほうが進んでいく。

捜査の方は、車の鍵がこじ開けられてなかったことから、キーの挿しっぱなしやスペアキーの盗難等を想定していたが、どうやらリモコンキーの信号を読み取られたのではと仮説が出てくる。

ここはちょっと勘所が悪過ぎないかと、舞台が2009年にしてもリモコンキーというものが存在するのだからその仕組くらいは刑事の勘としてひらめいていても良かったのでは。今どきはスマートキーの信号盗用とか、信号を中継させるリレーアタックとか素人でもそこそこ知っていることだけども、警察の集合知ではたどり着けないほど昔だったかな2009年って。

でそのキーの信号についての知見を与えてくれるのは、近所のインテリ少年。危険に近づくなという父の願いに反して、関わっている。さらには、犯人にもしっかり顔を覚えられてるし。やだなー善人が傷つくさまは見たくない。

じゃあ、悪人なら良いのかと。犯人が働いている家電店に差別主義者の客が来て、ゲイの同僚に暴言を吐きまくる。それに思うところあってか、犯人はその差別主義者を殺してしまう。

ここの描写も複雑で、ほんのちょっとだけ差別主義者の生活感が見えるのが面妖な味わいを与えている。彼は元妻に接近禁止命令を出されて、家族を崩壊させる気か、と激昂していた。離婚している時点で崩壊じゃないかと思うけど、彼の中では修復できるように思っていたのだろうし、これは私が想像を飛躍させた部分かと思うけど、ゲイ差別の人がたまに振りかざす言説で、昔ながらの家族の形態を破壊してしまうみたいなことをいう輩もいる。つまりは、彼のうまくいかない人生の問題が、自分の問題とは別の外部の力が作用しているような感覚から攻撃性を蓄えているのかなとも思えた。マイノリティというくらいだから、昔も今も少数必ずいる存在であって、歴史上それに脅かされた事実はないと言うのにね。

そんなふうに、個々の人物の奥行きがこのドラマの魅力。犯人の母親も、かなりダメなプアホワイトな雰囲気をまとっていたけど、どうやら夫の死で人生が止まってしまっているような描写もあった。

なにかが好転していれば、なにも起こらなかったのか。それは誰にも分からないし、現実に照らしてもわからなかった。なんとか想定して、なるべくドツボにはまらない生き方をしなくてはね。

 

 



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